権利を守るだけではない業態へ
一般社団法人日本音楽出版社協会
会長 谷口 元
明けましておめでとうございます。
今年のMPAは、引き続き、①違法配信対策、②著作権等の存続期間の延長、③私的複製に関する補償金制度の実効性確保、④音楽産業の国際化、の4本柱を基本的活動指針として行動してまいります。
またそれに加え、これからの音楽産業がどのような方向に展開していくのかを見極め、クリエーターの皆さんが新たなビジネスチャンスを失しないようにお手伝いのできる協会を目指します。
①違法配信対策について、昨年は罰則規定導入により一応の成果が挙げられたものの、今後もそれを使って違法行為に関する啓蒙活動を続ける必要があり、特に低年齢層への取り組みの必要を感じております。
また、違法配信の徹底排除を推進すると同時に、その排除によって音楽ファンが不便を感じないよう、クリエーターの権利を守るだけの業態ではない、ユーザーの便宜を図れる業態へ、我々の責任範囲を拡大する必要も感じており、そのような『生態系』(eco-system)の変化を目指したいとも考えております。
音楽業界が健康に存続していくための大転換の時期に、いち早く世のニーズに対応できる協会であることを目指します。