ICMPニュース vol.5 (2012年7月4日更新)

「模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)」、否決の提案

6月21日の欧州議会国際貿易委員会(INTA)は、議会は「模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)」を否決すべきだという決定をした。これは、欧州の、その成長を知的財産に依存する業界に極めて大きな失望をもたらした。しかし、欧州の様々な業界を代表する130以上の団体は、欧州司法裁判所が意見を示すまで、議会はその最終決定を待つよう要請している。

環太平洋経済連携協定(TPP)交渉、カナダとメキシコが参加

メキシコとカナダは、環太平洋経済連携協定交渉への参加を受け入れられた。両国の加盟は、7月にカリフォルニアで開催される協議に新しい風を吹き込むと期待されている。

NMPA、ユニバーサルミュージックグループとの著作権使用料取引成立

NMPA(全米音楽出版社協会)は、ユニバーサルミュージックグループとの間で、NMPAの会員がそれを選択すれば、VevoとYoutubeから同社へ支払われている広告収入の中から一定率の著作権使用料を支払うことについて合意した。なお、David Israelite NMPA理事長兼CEOは、本合意を重要な一歩として次は、他のメジャーレーベルとの同様の契約について検討している。

インターネット著作権侵害等により、各国音楽業界収入減報告

IBIS Worldによれば、オーストラリアでは、オンライン著作権侵害と、店頭での販売価格が安くなっていることが原因で、この5年間で、音楽業界への収入が年間5.1%下がったと報告されている。
ドイツの音楽業界は、オンライン著作権侵害が原因で、昨年は、5億2400万ユーロ収入減と報告。また、違法共有サイト「kino」を閉鎖後短期間で、ビデオレンタルの収入が41%アップしたと概算。
また、アイルランドの演奏権団体IMROは、昨年のライセンス収入は4%減と発表している。

イタリア音楽出版社協会、オンライン著作権侵害撲滅をよびかけ

FEM(イタリア音楽出版社協会)は、オンライン著作権侵害撲滅をよびかけ、ショートビデオを制作。(※当協会主催音楽著作権管理者養成講座にても発表)
イタリアの著名作家らが、膨大な著作権侵害によって、クリエイターが危機に曝されていることを訴え、著作権が守られる事の大切さを語っている。