2012年10月31日付
ジョナサン・ホ(フジパシフィックS.E.Asia)
香港
新規テレビ局開局
大手テレビ局TVBは、政府の新規無料テレビライセンス発行の決定に対して意義を唱えた。同ライセンスの申請局として噂されている3社はPCCWとCTI(どちらも電話会社)と大手ケーブルTV運営社のCTVHKである。3社の内、CTIは既にテレビ番組製作スタジオを手配し、複数のテレビ俳優、女優と契約する準備に入ったと発表した。CTIは、テレビ番組製作に関連してシンクロのライセンスに関してMPA香港に接触していると言われている。
PCCWのnowTVとケーブルチャンネルを通じて既に番組製作をしているCTVは、政府の承認がおり次第無料テレビ放送を拡大する予定と発表した。現在、新政府長官の就任で香港政府は多忙であり新規放送ライセンスの発行は2013年初めになると予期されている。
CASHの新システム稼働へ
CASH(香港音楽著作権協会)は新コンピューターシステムのアップグレード(DIVA3)が成功したと発表した。アップグレードは東南アジア諸国にまたがるiTunesの大容量データをはじめ拡大しつつあるデータに対応するためのものである。同システムは香港CASHのみならず台湾のMUST、中国のMCSC、及びマレーシアのMACPも利用する。CASHによれば新システムは順調に稼働しており、iTunes等の大容量データ処理に対応するために、ワークフロー、印税分配、支払等について地域内の参加協会とワークショップを開始している。
既に報告している通り、iTunesの開始以来、ますます多くの配信業者が様々なプラットフォームを提供して音楽配信の競争に関心を示している。同時に、それらのほとんどがオフ・ライン・ストリーミングやメディア制限つきダウンロードを提供する傾向があり、利用者側からするとより双方向性のあるラジオのような感じがある。
台湾
マンダリン語楽曲が強み
iTunesを開始した頃の国々と同様、地元レコード会社や音楽出版社は国外からの配信業者の進出が拡大していると感じている。地元台湾の大手ストリーリングサービス提供社のKKBOXは香港においても大変成功しているが、外国勢の進出を受けて立つ所存であり、同時に所有のマンダリン語による楽曲がストリーミングサービスの中心と確信している。KKBOXはその使い勝手の良さと新しいエンターテインメントのニュースを含む多数のコンテンツを保有しており、極めてポピュラーでかつ多くの会員を持つ。
さらにKKBOXは既に多くの直接のライセンスを持ち、地元レコード会社や協会との関係も良好である。海外勢がそのような関係を築くには若干時間が必要と考えられている。
中国
ヨーロッパのミュージシャンが進出
地元ニュースによれば多数のヨーロッパ(特にスペイン)のインディーズアーティストが中国での成功を期待して進出している。彼らの多くはマンダリン語を学び、地元コミュニティーに入り込み、TVインタビューでも流暢なマンダリンを話し、ローカルパブ等で人気を集めている。
インドネシア
新著作権管理団体
新著作権管理団体であるWAMIはCISACよりKCIの後任と正式に承認された。WAMIはまた演奏権及び一定の録音権について、CISA加盟団体相互管理契約を結ぶ手配を開始した。CASHは既に契約を結んだとしている。CASHは以前、同国における外国楽曲のストリーミングに関して代理を務めていた。