ICMPニュース vol.20 (2013年4月19日更新)

GRDの進展

グローバル・レパートリー・データベース(The Global Repertoire Database)は、現在2013年5月末に予定されている要件設計段階の最終ステージにある。この段階において、出版社、管理団体、デジタル・サービス・プロバイダー、クリエーターとこれらの事業者団体は、包括的で信頼性のある楽曲の権利者及び管理に関する初のデータベース構築をどうするかについての詳細を協議している。

現在、プロジェクトの主要分野は著しい進歩を遂げており、参加者は、同段階終了までに法的組織としてのGRD設立と、技術的解決策に関する重要事項を決定するみこみ。このプロジェクトは、2013年末までには、2015年のデータベースリリースを目標に技術構築を開始しなければならない。

US EU 貿易

欧州議会の国際貿易(INTA)委員会の委員長Vital Moreira率いるMEPsの代表団が4月9日から11日にかけてワシントンD.C.を訪問し、EU-US貿易協定について米国議員及び米政府関係者と協議した。

EU閣僚理事会は、同委員会に対して6月にTransatlantic Trade Investment Agreement(TTIP)の交渉権限委任を承認する予定であり、その時点をもって右交渉が開始される。

米国、中古配信小売業者に対する判決

米地方裁判所は、中古楽曲配信業者ReDigiが、同社が提供するサービスは著作権侵害であると判決した。裁判官は、中古楽曲配信は音楽市場に有害な経済的影響をもたらす恐れがあり、このケースにおいてファースト・セール・ドクトリンは適用しないとの評決を下した。Capitol Recordsは、2012年にReDigiを著作権侵害で提訴している。

米国、TVストリーミングサービス訴訟に勝利

米連邦控訴裁判所は、オンラインTVサービスAereoが放送局へ再送信料を払わずに個人加入者に対し、放送番組のストリーミングを行うことに関して、従来の判決を支持した。この判決は、TVストリーミングサービスについて全面的な裁判への道を開いた事になる。

シンガポール、政府がIPハブをローンチ

シンガポール政府は、シンガポールを国際知的財産ビジネスの中心たらしめるべく、14の政策を発表した。これらの政策は、この地域における知的財産の価値の増進と同時にIP取引とその管理の促進を目的としている。

中国、フリーオンラインダウンロード終了

オンラインサービス業者と著作権者は、2013年7月までに正規の音楽サービス開始のための合意に至った。これは、中国のインターネット利用者の無許可のデジタル楽曲利用に終止符をうつものである。

中国、IPプラン発行

中国知的財産庁は、3月21日、中国における知的財産強化に関する新プランを発表した。このプランは、IP法の改定迅速化や知的財産権問題における税関職員同士の協力促進等の戦略をあげている。

英国、音楽ライセンス収入がラジオを上回る

英国著作権管理団体PRSによれば、デジタル音楽サービスがラジオを超えて初めて英国におけるソングライターの最大の収入源となった。Google Play、Microsoft Xboxその他のオンラインサービスとの新ライセンス契約締結により、2012年のデジタル収入は32.2%増加した。